あるサラリーマンの冒険的旅行ブログ

とあるサラリーマンの印象的な旅を綴った記録です

フィリピン ルソン島バイク紀行3日目

最高になるかとも思えた一日が、一転して最悪な日となった。


早めにかけた目覚ましは二度寝を誘う意味しかなく、朝7時起床。

移動がキツいのでもっと早く出かけたかったのに。反省。


今日向かうは、今回の旅の目的地バナウェ。

Google先生曰くノンストップでも6時間かかる道のり。


ここバギオにも一応の見どころもあるのだが、大聖堂?植民地時代の大邸宅?なにそれ美味しいの?とばかりに後にする。

来てから何も観光スポット的なの見てねえな。

バチカン以上なら見るかもしれないけど。


雨は降っていないが、天気は曇りがち。交通量は街を抜けるとそこまで多くはないが、度々デカくて遅いトラックに道を阻まれ、快適とは言えないツーリング。


予期せぬ苦しみを体感するために来ている。その目的は着々と果たせているようだ。。


朝飯も食わずに来てしまったが、ここらでブランチをすませる。ロードサイドにあるフィリピン料理のオードブルをピックアップ(📷)



まあまあうまい。

ハエが多いのも料理が美味しいせいだろう。。


国内のツーリングなら音楽を聞きつつ、快適ツーリングなのに、この緊張感を数時間にわたって持ち続けるのはツラい。


休憩も取りつつ行きたいが、あまり悠長に進んでいると宿に泊まる前に日が暮れてしまうので最小限。

そもそも他の人のブログで一週間の道のりを3日で走破しようという弾丸スケジュールなのだ。やむを得ない。


あとバナウェまで40キロというところで、道が分岐し、周りから車がほぼいなくなった。


晴れ間がのぞき始め、世界遺産へと続く整備された道が自分を迎えてくれている。

のどかな田園風景と棚田が広がる(📷)



これを待っていた❗️幸せなツーリングの始まりだ。


バナウェは世界遺産となった棚田(ライステラス)が広がる場所である。

紀元前2000年から整備されたというその大規模な棚田は世界遺産七大不思議に並び8番目の不思議と言われるほど。


その序章がここから始まっているのだ。

機械化されず、未だに人の手で水田に稲の苗を植える様子を見ることができた。

そんな棚田を見下ろし、時には横切って道は進んで行く。最高のツーリングロードだ。

良いスポットで時に立ち止まりつつ、ゆっくりと進んで行く。


そんな浮かれ気分なところに悲劇は待ち構えていた。


きっかけは停車用のスタンドがちゃんと上がっていなかったこと。これまでも何度か上がっていないまま走行し始めてしまったことはあり、気付き気付かされ、何ともなかった。


しかし、ここで致命的な事態に陥る。


山道を曲がろうとしたところ引っかかり、思った方向に行かない。焦って前輪ブレーキをかけたところ、バランスを崩して転倒した。

やっちまった。。


スピードは出ていなかったが、バイクも俺自身も傷を負った。


使い古された靴はボロボロに、ジーンズは穴が空きナチュラルなダメージジーンズに、膝を擦りむいた。足の甲も痛い。(📷)


バイクは左バックミラーが使い物にならなくなり、ステップは曲がり、ボディには傷がついた。(📷)くそぅ。


幸いなのは走るのにはおよそ問題がない程度だったこと。

斜面があと目の前1メートルにあり、下手すると自分とバイクもろとも、もしくはバイクだけでも落ちたかもしれない。

ラッキーだった。。


これからの事を考え、めちゃくちゃブルーになりつつバナウェに向かう。

(酷すぎるぜ神さま。少しの気の緩みさえ許してくれないのか。それとも助けてくれたことを感謝すべきか。)


やっとバナウェに着き、世界遺産のイフガオの棚田が見えた。雄大な棚田が見える範囲一杯に広がったさまは見事の一言。紀元前に整備されたものとはとても思えない。(📷)


そこでふと、日差しが一番大きな棚田を照らした(📷)。まさに「天国への階段」と称されるそのものの風景を見ることができた。



これでも見て元気出せってか、まあありがたく受け取っておくこととしよう。

とてもこれまでの落胆を取り返せるほどとは言えないが。。


いいことは続かないもので、予約したゲストハウスへの行き方が分からず、質問してもラチがあかないため、現地で自分で宿を探すことに。

幸い近くのゲストハウスRandy’s guesthouse を尋ねたところ、部屋があり決定。一泊500円ほどなり。激安。(📷)


さて、明日は2日で来た道のりを違うルートながら、バックミラーがイかれたバイクで1日で帰らなければならない。

またバイク屋に壊してしまったことも説明せねば。。


旅は自分を成長させてくれるのは嬉しいけど、ハードすぎて泣けてくる。。


さてゲストハウスで旅の話を聞かせてくれと言われたので戻らねば。


3日目おわり

フィリピン ルソン島バイク紀行2日目

いよいよバイクでルソン島を巡る日がやってきた。


朝早くとは言いつつ、また昨晩も遅くまで飲んでしまい朝7時起床。


タクシーでバスターミナルに向かい、そこからバスで北に約100キロのアンヘレスに向かう。


どのバスに乗ればいいかわからない。

ボックスにいるおっちゃんに聞いてみよう。シッシッ🤚てかチクショウ。

乗務員に聞いてみよう。サンカルロス行きに乗れとな。


バスはエアコンが効いて快適。2時間近く走って運賃は300円ほど。海外に行くと気づくが、物価を差し引いても日本の交通費はぼったくりだ。

バス内では洋画が放映されているが、ヒアリング力が足りず、字幕もなぜかハングルなので楽しめない。


バスターミナル(📷)に着き、ショッピングモールで腹ごしらえ。タクシーでレンタルバイク屋へ向かう。


レンタルバイク屋で手続きを進める。

デポジットで二千ペソ(約四千円)はいいが、パスポートを取られるのは気持ち的にキツい。だがまあ仕方ないのでコピーだけ受け取る。


バイクは事前に決めていたHonda WAVE 125ccにした。貧弱だが、フィリピンでもポピュラーな車種なので壊れてもすぐ現地で直せるであろう点を重視した。また、セミオートマでクラッチ操作がいらない。これは大きい。


以前免許取得当日にレンタルバイクで北陸中部を周遊した無茶をした際、東名のお盆のUターンラッシュに巻き込まれ、酷い目を見たことがあった。ちょこちょこ進む度にクラッチを繋ぎ、車体のバランスを取るのは苦行に等しい。


日本から持ち込んだマイツーリンググッズを色々とセットアップし、とりあえず出発。


あれ?ギアの繋がりがすこぶる悪い。

ちくしょー。変えてもらおう。


なんとおっちゃんが俺の前でスイスイとギアチェンジしよる。俺の操作が悪いのか。。


まあいずれコツはつかめるだろう。いざ(ホントに)出発。


バイクはスクータータイプ(📷)なので、ラクな体勢でスイスイ進む。これまで乗ってきたのが、全てバイクに跨ってニーグリップを効かせるタイプのバイクだけだったので違和感しかない。


だがそんな違和感を解消する間も無く、ハンドルに付けた携帯のナビが指し示す方向に、周りの車両の状況を見つつ進まなけばならない。

それも忘れてはいけない重要な点が1つ。フィリピンは右側通行なのだ。

頭の処理を追いつかせるのに必死になりつつ、街を抜ける。


街を抜けると交通量はそれほど多くない。だが気は抜けない。

バイクは路上で最弱の乗り物だ。1つ間違えば大惨事なことを忘れてはならない。その緊張感は常に感じていた。特にここフィリピン特有の状況によって。


次に向かう都市までの道は片側二車線の四車線がほとんどだ。しかし、中央側の車線を走ることが有利なことが多く、自分と同じく中央側車線側を走ることを余儀なくされていた。


端側の車線は、トライシクルやジプニーと呼ばれる複数の乗客を乗せた車両が遅い速度で走っており、それらが邪魔になることが多い。また、看板や歩行者、合流しようとしている車両が車線の半分ほどにはみ出していることも多い。


だからやむなく中央側を走るが、後ろから速い車が来たりする。それは譲らなきゃいけないが、それはまあいい。

反対車線から追い越し車両がこちらにはみ出してくる。これが怖い。


来る前にフィリピンの交通事情を予習してきた時に、同じ状況でバイクが跳ねられた動画を見てしまった。その状況が蘇る。

そうなれば人生ゲームオーバーだ。


そんな状況でも何とか走り続け、目的地まであと30キロというところ。今日の最後の難関、山道走破だ。


空気は湿り気があるがまだ降るには至っていない、日はかなり傾いているがまだ太陽は見えている。何とかギリギリ行けそうだ。


山道はカーブの連続だ。

スクータータイプでニーグリップが効かず、車体をバンクさせる(傾ける)のが難しいが、何とか減速して曲がるしかない。

案の定、バイクのトルクは貧弱で登りがキツい。なのに車線は二車線で後ろからの煽られる。ちくしょう。

ストレートでフルスロットルで前の車に追いつかなければ。まるで頭文字Dみたいだ。


何とか日が落ちきるギリギリで目的地ダバオのゲストルームに到着した。

166キロ、およそ5時間ほどかかっただろうか。この遅さ。先が思いやられる。


ダバオは高山都市として、フィリピンで避暑地として人気の高い観光地で、結構栄えている(📷)


とりあえず飯を食って、バー(📷)でビールを飲んで寝る。


明日は雨の予報もある。また終日山道だ。

苦行以外の何者でもないシチュエーションだが、今更仕方ない。。頑張ろう。


2日目終わり

フィリピン ルソン島バイク紀行1日目

マニラ逝き飛行機の出発は15時。


前日バーで飲んでいたので、すこぶる朝がつらい。


眠い目をこすり、やっとこさ起きれる具合になったのは家を出ようと思った時刻の15分前。やばいね。。

前日までに少しは準備しておいた荷物を急いでパッキングして家を出る。


羽田にはまあ余裕を持って到着できた。

さあて行こか。


機上で過ごす時間はおよそ5時間。睡眠不足を補いつつ、空港で買った小説を読む。機内食はまあ普通。


マニラ空港に着陸し、イミグレーションの長い列を抜け、預け荷物もないのでスマートに出口を抜ける。あれっ、荷物チェックもなしか。


出口からすぐ近くのところと、ちょっと遠いところにある両替所に目をやり、迷わず遠い方の両替所に直行。やっぱりこっちの方がレートがいい。とりあえず2万円ほど両替。

近くのジョリビーという有名な地元発祥のバーガーチェーンでホットドッグを高額紙幣で支払い、小銭を作る。うっしっし。


さて、ゲストルームに向かうとしようか。

あらかじめダウンロードしておいたタクシー配車アプリ「グラブ」でタクシーを呼び出す。

普通のタクシーはぼったくりトラブルが絶えず面倒らしい。

中国でもあったけど、奴らは日本人と見たらすぐぼったくりよるからな。


ゲストハウスまで道のりをドライバーのRonに色々聞いて、情報収集する。

なるほど酒飲むならMetrowalkがいいとな。そこチェック。


だが夜だというのに渋滞がひどい。

運転も荒いが、まあそんなのは途上国あるあるなのでもう慣れた。自分では運転したくないが。地元民はプロだからなんの心配もなし。


道端に警察がおり、無理な車線変更をすると捕まるという。だが、200ペソほど渡すと釈放してくれるという。ホントかよ。


そうこうしてるうちに着いた。チップがわりに多めにペソを渡してRonに別れを告げる。


警備員にゲストルームに案内されて無事到着。うわ、銃持ってんじゃん。


さてどこに酒飲みに行こうか。おねーちゃんのいる繁華街は何だかんだ遠く、今から繰り出す気にもならないので、大人しく案内されたMetrowalkに行く。

どんなところか知らんけど。


30分ほど歩いて到着。

たったこれだけの道のりでも、やっぱり途上国独特の貧富の差と交通手段の未発達が目につく。

鉄の一枚板だけでできたような粗末な陸橋では3人の浮浪者が金を求めつつ、寝そべり、座っていた。


Metrowalkは酒と食事を出せる店が広場を中心に集積しているモールだった(📷)。

こりゃいい。


だけど唯一の欠点が。酒のお供(つまみ)はあっても、酒のお供(人)がいない。

まあしょうがない。いつものことだ。


いい感じのミュージックバーに誘われるがまま入り、地元ビールのサンミゲルを飲みつつ、ライブ音楽を楽しむ(📷)

これはこれでいいか。


1日目としてはまあ上出来かな。

そろそろグラブでタクシー拾って帰って寝よう。明日は早い。


1日目終わり。