あるサラリーマンの冒険的旅行ブログ

とあるサラリーマンの印象的な旅を綴った記録です

ディープなインド旅行2日目@コルカタ

朝、準備をしていると、ふと気づいた。


今夜は列車の中だ。

列車内では充電ができずバッテリーが尽きる可能性があるのに、まだ充電できるバッテリーが残っている。

アホか俺は。


しばらく充電するが、短時間でできる量も限られる。仕方ない。出るか。


今日は午前中にカーリー寺院に行こうとしていた。カーリーという神に捧げるために山羊の首を刎ねる儀式がトラウマ級にすごいらしい。


しかし、カーリー寺院内には荷物を持って入れず、荷物や靴を近くの土産物屋などに預ける必要があるようだ。


ただ、見知らぬ人に預けてトラブルになり、今日の列車の出発に支障が出たり、

重い荷物を持って歩くのが嫌なので、とりあえずチェックアウト後も荷物を預かってもらう交渉に出ることに。


結果はNG。

おっちゃんは今日はオフであり、10時半以降は宿を留守にするという。


了解して、感謝の言葉と共に宿を後にしようとすると、


「バクシス。バクシス。」


何?


指を擦るジェスチャーでわかった。

「バクシーシ」か。

いわば施しというやつだ。


チップなら気前良く渡すが、バクシーシは嫌いなんだよな。

まあ、いいやと100ルピー(160円)を渡す。


嫌いな理由は先のフィリピンの旅で述べた。

そう言いながら実は昨日もバクシーシしているのだが。まあ違う投稿で言及するかもしれない。


さて、ここから目的地のカーリー寺院に向かうのに交通の便が悪いのでタクシーで向かおう…としたところ小銭が無いのに気づいた。まずい。


ウーバーでも個人商店でもお釣りの小銭を必要とする大きなお札での支払いは嫌われる。


やむなく近くのお洒落なコーヒーショップに寄って、朝飯を摂りがてらお札をくずすことに。


(さっきのバクシーシがなければ足りたのに)


ブラックのアイスコーヒーを頼んだところ、何度も聞き返された。

合ってるから早よ持って来いや。


あっ、水道水で作ってたらどうしよう。


後の祭りである。


聞き返された意図はよくわからないが、「お前なんかブラックのアイスコーヒーなんか飲めないだろ」と思っていたのであれば、飲まないとその通りだったと思われてしまう。


水道水で作ってて、飲んだらお腹を壊すかもしれない。


プライドか体調か。。



飲みきった。


店員と店長らしきマッチョな外国人に話しかけられる。


「美味しかったかい?」

「美味しかったよ」


体調が悪くなることもしばらくはなかった。


俺の勝利である。(と勝手に思っている)


カーリー寺院に到着(📷)。時間が遅いので山羊の儀式はほぼ諦めているが、とりあえず荷物を持って中に入ると、インド人の長蛇の列が。こりゃダメだ。見所の1つが見れないまま後にする。



こういう行き当たりバッタリで、意気地のないなのが俺のダメなところ。


行くところもないなぁ。

とりあえずガイドブックが3つほどあり、かつ駅からも近い地区へ向かうことにした。


地下鉄で行けそうだ。

地下鉄の乗り方はデリーだったか他のところと同じだ。楽なもんだ。

さらには10ルピー(16円)の運賃を500ルピー札で支払い、小銭もゲット。


・ナコーダ・マスジット(📷)

・マーブル・パレス(📷)

・ラビンドラ・バラーティー(タゴール)博物館(写真禁止で撮れず)

に行った。


タゴール博物館は館内に入場したが、アジア人初のノーベル賞(文学賞)受賞者で、偉大なる詩人タゴールの生涯や、日中米における活躍の軌跡が展示されていた。

その素晴らしい詩や思想にいつか触れたいと思っていたが、順番が前後したのが残念だ。


遅い昼飯を取ろうとしたが、適当な場所がない。屋台は体調を壊すリスクが高すぎる。


何度となく屋台の食器がどのように洗われるかを見ていた。

桶の水に浸して濯ぐのだ。その水を飲めば一発アウトなのに、さらにはその水は使い回しときた。敢えて腹を壊す選択はできない。


小綺麗なレストランやコンビニの1つもない。どーなってんだこの街は⁉︎


やむなく店を構えているドーサ(インドのパンのようなもの)屋に行き、マサラドーサを頼む(📷)。


マサラドーサは鍋にかけられており、またスパイス料理なら変なものが入っていないであろうと、リスクが他より低いと判断した。

しかしソース類には手をつけない。

味はまあまあうまい。


時間は早いが、遅くなると渋滞に巻き込まれる可能性があるらしいので、次の目的地への出発駅であるハウラー駅に向かう。


フーグリー河に架かり、世界一酷い渋滞と言われるハウラー橋を渡る。

この時間はまだ空いているようだ。


ハウラー駅前に到着した。とりあえず移動中の腹ごしらえのため、リンゴを買う。

30ルピー(48円)、ちと高めに言われたか。


ハウラー駅はすごい人だかり(📷)。世界一の乗降人数はここではないかと思うほど。

老若男女あらゆるインド人+野良犬が行き交う。

其処彼処に寝そべる人、バクシーシをねだる人も無数にいる。


もっと観光客はいないものか。今日インド人以外にあったのはタゴール博物館だけだ。いてもこの人の渦で気付かないだけかもしれない。


用を足しにトイレに行くと、この人だかり+インドで推して知るべしである。

小便器は排水溝に用を足しているのと同じようなもの。ものすごいアンモニア臭が鼻をつく。

大便器は見ていないが見たいとも思わない。


列車までしばらく時間があるので階段でこの日記を書いていたところ、猛烈な気分の悪さに襲われた。


堪らず駅のゴミ箱に何度も嘔吐した。


思い当たるフシは、コルカタの酷いゴミ溜まり、今日朝のアイスコーヒー、昼過ぎのマサラドーサ、さっきのトイレと枚挙に暇がないが、時間的にはマサラドーサか。


覚悟してはいたが、いざなってみるとかなりツラい。


下痢はないのがせめてもの救いか。

しかしジュースを少し口にしただけでも、すぐに戻してしまう。


行くか帰るか。


コルカタには今日の宿もなく、これから取るのも厳しいだろう。

列車に乗ってれば気分が良くなるかもしれない。とりあえず行こう。


最悪は目的地の宿で寝ていればいい。

といっても宿もとっていないが。


しばらくして列車が到着したのが電光掲示板に表示され、気を振り絞って指定の車列に向かう。


「うお!」


SLEEPER CLASSと書いてある(📷)。


やばい、俺が取ったのはスリーパークラスだったのか。

旅慣れた人でもなるべく避けるクラスと聞いた。


外見もさることながら、中も古びており、決して明るい雰囲気とは言えない(📷)。


何で俺こんなことをしてるんだろう。

この境遇は何かの罰でもちょっと酷いくらいだ。


と言っても仕方がない。順調に行けば明日9時半まで、13時間半までの辛抱だ。長い。。


まあ少しはいい経験にはなってるな。

もっと俺の価値観をぶっ壊して欲しい。

明日はどうだろう。


2日目終わり